【撮影note:1】幻影フォト(半透明写真)の撮り方

カメラ
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 1_Primary_logo_on_transparent_338x63.png

こんにちは!
PHOTO-TABIブログを運営しているだいだいと申します。

早速ですが、下記の画像をご覧ください。
何かお気づきの点はありますでしょうか?
…そうです、写真中央に半透明に透けている人影があるのに気づきましたでしょうか。

ということで本日は、とても幻想的な撮影方法である「幻影フォト」についてご紹介します。

このような写真はマイナーで、インターネットを探しても記事が少なく、正式名称もなさそうでした。(半透明写真やゴーストショット等呼ばれている記事もありました。)
近いものに多重露光撮影がありますが、今回ご紹介する内容は一発撮りで幻想的な写真を撮影できる方法です。
個人的に大好きな撮影方法のため、よければ広がるといいなという願いを込めて。是非ご覧いただけると幸いです!

幻影フォトとは

被写体が半透明に写り込んでいる写真のことを指します。(勝手に呼んでいます。)

幻影と名付けた理由ですが、
この言葉には以下の意味があるそうです。

「 まるで現実に存在しているかのように、心の中に描き出されるもの。遠い過去の情景や、願望から作り出される像など。」

「会いたいのに、そばにいてほしいのに」と願うことで見える幻影が、少し切ないこの撮影方法にマッチしていると考えてこのような名前としました。

作例ですが、こちらは触れようとしている2人の写真です。
片側の手が透けてしまっています。指先が触れているように見えますが…どのような物語なのかは、皆様のご想像にお任せします。

撮影方法!

【必要なもの】

・一眼レフやミラーレスカメラ (シャッタースピードを操作できるもの)
・三脚 (なくても固定のできる環境であればOK)

【撮影手順】

1.撮影場所の選定

被写体が透明になるため、背景がごちゃごちゃしすぎるとせっかく半透明になってもみえなくなってしまいます。そのため、なるべくシンプルか、単色が多くを占める場所を選択しましょう。

後に出てきますが、シャッタースピードを長くする関係で、夜景よりの撮影方法となりますので、薄暗い~暗い環境の方が場所としては適しています。

2.カメラの固定

カメラが倒れてしまわないように三脚でセッティングします。三脚がない場合は、カバンや机など、周辺にあるもので動かないように支えることができれば問題ありません。この時に被写体を交えてどのような写りになるのかも確認しておきましょう!

3.カメラの設定

ここが大きなポイントとなります!

通常、このような写真を撮る場合は、「多重露出(露光)]」と呼ばれるカメラの機能が使われます。多重露出は、2枚以上の写真を撮影し、合成することで半透明の写真を作りだしています。

ところが、今回ご紹介する方法では、合成を使わずに一発撮りで幻想フォトを撮影することができます!

そのカギを握るのは、シャッタースピードです。

シャッタースピードを最低でも2秒以上にセットします。
シャッタースピードを上げると、明るい環境下によっては白トビしてしまいますので、絞り(F値)を大きくするか、ISO感度を小さくすることで明るさを調整してください。

4.写真の撮り方

半透明とする被写体は通常通り、写真に写る位置にて待機してください。

ここからがポイントです。

前項で設定したシャッタースピードの半分以上の時間写真に写ったら、瞬時にフレームの範囲外まで逃げてください。
ダッシュです!笑

この時間が長いと半透明でなくなったり、この時間が短いと写らなかったりというミスが発生します。

これだけの手順で、簡単に幻影フォトを撮影することができます!

逃げるタイミングを逃した失敗例はこちらです。笑

長く写りすぎ⇔逃げるの速すぎ

5.もしも失敗してしまったら?

Q.画像が明るすぎる場合
⇒ISO感度は100としても明るい場合は、シャッタースピードを落とすか、f値をあげることで対処が可能です。被写体が動く逃げる時間が必要なため、f値にて調整すると楽かもしれません。

Q.被写体の綺麗な輪郭が出せない場合
⇒シャッタースピードが長すぎるか、被写体の我慢が足りないか…です。
シャッタースピードを下げ、f値を小さくするか、ISO感度を上げる対応をすることで、明るさに影響なく撮影することができます!

Q.被写体がブレてしまう場合
⇒被写体がフレームアウトするのがゆっくりなのかもしれません。そのため、移動している残像が写真に残ってしまう場合もあります。

その他ご質問があれば、お気軽にお問い合わせください!

【なぜ半透明になるのか?】

カメラはシャッタースピードの時間分、1枚の写真に絵を記憶し続けます。
そのため、シャッターが閉まる途中でいなくなった場合は、被写体がいなくなる前後の写真をブレンドした写真ができあがるといった仕組みです。

【多重露出との違い】

多重露出は、複数の画像を重ね合わせた写真を撮影することができる機能です。
こちらも三脚を使えばずれることはありませんが、もしずれてしまった場合、画像を重ね合わせることに違和感を覚えます。

ただ、こちらはこちらのメリットがあります!
シャッタースピードが短くても撮影できることと、同じ写真に同一の被写体を載せることができる点などです。カメラの標準機能として搭載しているため、一般的な半透明写真・もとい幻想フォトの撮影方法になります!
シャッタースピードが短くて済むので、素早く移動できない方や場所にはこちらを使うことをオススメします。

場合によって使い分けてくださいね!

【作例】

こちらは、イルミネーションツリーの正面で撮影しました。
イルミネーションが明るかったため、シャッタースピードは短めです。

こちらはとある小さな教会です。
2人は、何を想い、何を祈っているのでしょうか。

銀山温泉にて撮影したものです。
千と千尋の神隠しのモデルとも噂されているこの地で、人ならざるものが橋を渡っている姿が見えました。

最後に…

以上が、幻想フォトの撮影方法となります!
多重露出よりも簡単にチャレンジできるため、よかったら撮影してみてくださいね!
もし、撮影された方がいらっしゃったら、是非お声掛けください。
作例として、こちらのブログに掲載させていただけたら、とても嬉しく思います。

それでは本日はここまでとなります。
ご拝読ありがとうございました。

少し切ないこの時期に、是非あなたの世界を表現してみはいかがでしょうか?

カメラやレタッチのリンク集

その他の記事についてはこちらをご覧ください。
レタッチの方法や、Luminar4の解説をしております。

タイトルとURLをコピーしました