こんにちは!
PHOTO-TABIブログを運営しているだいだいと申します。
カメラの勉強を兼ねて、記事にまとめているカメラnoteの第6回、本日はカメラの基本機能である「パースと圧縮効果」についてご説明します。
皆様には、お気に入りのカメラの画角がありますでしょうか?
カメラの画角には、「広角」「標準」「望遠」の3種類があります。
両極端にある「広角」と「望遠」には、パース効果と圧縮効果というものがあり、印象的な写真を撮影するとっておきの効果がありますので、是非続きをご覧いただけたら幸いです!
パース効果とは?
パースとは、パースペクティブ(perspective)の略称です。
日本語訳では、考え方、眺望、将来の見通し、遠近法、遠近図法、透視図法などを意味します。
カメラ業界で使われるパースは、この中でも主に遠近法や透視図法を表します。
そして、広角レンズでは遠近法をより強調した写真を撮ることが出来ます!
遠近法とは?
遠近法とは、近くの物ほど大きく見えて、遠くのものほど小さく見える状態のことです。誰しも一度は絵を描いたことがあるかと思いますが、風景画に奥行を持たせるために必要な技法です。
遠近法を使った図法の1つに、透視図法というものがあります。
こちらは、構図を決めるにあたって大切な図法となりますので、簡単にご紹介致します!
透視図法とは?
遠近法をわかりやすくするために用いられる図法です。
透視図法には、「一点透視」「二点透視」「三点透視」の3つがあります。
透視図法を簡単にご説明すると、
「消失点を決め、その点に向けて線が収束し、消失点に近づくほど物が小さくなる」という図法で、空間の奥行を表現することが出来ます。
頭につく数字は、消失点の個数を表すので、下図をイメージの参考にしてください。
一点透視
消失点が1つの透視図法です。
すべての線が1つの消失点へ収束するように見える構図を指します。
地平線に対して、縦線は垂直に、横線は水平になっていることが特徴です。
電車や廊下、室内など、直線で奥行きがある場合がこの対象です。
二点透視
消失点が2つの透視図法です。
漫画やアニメの背景でもよく使われており、建物を中心に、左右(2点)に道が広がる構図を指します。
地平線に対して、縦線が垂直なことが特徴です。
建物を斜めに見ることで、ダイナミックに写真に収めることができます。
三点透視
消失点が3つある透視図法です。
二点透視図法に、もう1つ消失点を加えることで、物を正面ではなく、見上げるor見下ろした構図を指します。
映像業界では、見上げることを仰り(アオリ)・見下げること俯瞰(フカン)と呼びます。
大きな建物をローアングルやハイアングルで撮影した場合に、上下に対する空間を強調できます。
広角レンズの特徴
広角レンズの特徴であるパース効果については上記でご説明しました。
ここでは、広角レンズのメリットについてご説明していきます。
視野角以上の広範囲を撮影できる!
広角レンズの一番の魅力は、広い範囲を写せることです。
一般に、人の視野角は50mm程度と言われています。
そして、広角レンズは、35mm以下を呼びます。
さらに焦点距離が小さく、24mm以下のものを超広角レンズと呼びます。
広角レンズは、室内で使うことはもちろん、パノラマのある大自然の環境においても、自分で見えている範囲以上のものを写真に残すことができるため、とても印象的な写真を撮影することができます。
デメリットとしては、自分の写したいもの以外も写真に写ってしまうことです。
自分の影や三脚など、慣れないうちは気を付けましょう!
パース効果で遠近感を強調!
前項でご説明したように、広角レンズはパースを強調する効果があります。
建物や部屋、自然などをよりダイナミックに撮影することが出来るため、とても楽しいかと思います!
デフォルメ効果で歪ませる!
超広角レンズは広い範囲を写すことができますが、写真の四隅を無理やり丸め込んで写しているため、端に行くほど歪んだ写真となります。
魚眼や360°カメラに近いイメージです。
これをデフォルメ効果といい、非現実的な写真を撮影することが出来ます。
そのため、集合写真など、人を撮影する場合はなるべく中心に立ってもらう必要があります。
圧縮効果とは?
被写体とその背景の遠近感を少なくする効果です。
実際には、望遠レンズ特有の効果ではありませんが、望遠レンズではこの効果をより顕著に撮影することができるため、望遠レンズ特有の効果としてご紹介致します!
圧縮効果の仕組み
イメージ的には下図の通りです。
被写体を同じ大きさで撮影すると、広角レンズでは近寄る必要があります。
そうすると、圧縮効果がなくなってしまうため、望遠レンズが望まれます。
大切なのは、
カメラと被写体の距離が遠い程、圧縮効果を発揮するということです!
圧縮効果と画角
先ほど、圧縮効果はカメラと被写体が離れるほどよいとお伝えしました。
ここで1つ勘違いしがちなポイントは、
広角レンズでも圧縮効果を出せるということです!
下図はイメージですが、
広角レンズでもトリミングすることで望遠と同じ写真を撮影できます。
実際の写真で確認してみましょう!
下の写真は、超広角レンズで撮影した車と富士山です。
青色で画角の範囲と数字を記載しました。
これだけ見ると、広角レンズには圧縮効果がないのではないか?
と感じるかと思いますので、一度こちらの写真をトリミングします。
比較に、85mmで撮影した写真を並べます。
撮り方に違いがあって申し訳ありませんが、圧縮効果には大きく変わりがないように見えます。
ただ、広角レンズをトリミングすると画質が悪いため、やはり望遠レンズを使うことが一番圧縮効果を楽しむことが出来る方法かと思います!
望遠レンズの特徴
望遠レンズの特徴である圧縮効果については上記でご説明しました。
ここでは、望遠レンズのメリットについてご説明していきます。
遠くのものを撮影できる!
望遠レンズは、遠くのものを撮影できることが大きな魅力です。
野鳥や運動会など、遠くのものを写す場合に持って来いの画角です。
それだけ画角は狭くなりますが、
引き算が大切と言われる写真撮影では、これがメリットともデメリットとも言えます。
ボケた写真を撮影できる!
望遠レンズであるほど、ボケた写真を撮影できます!
ボケはf値も影響しますので、よければ、下記リンクをご覧ください。
ポートレートに最適のレンズです!
圧縮効果でダイナミックな写真を撮影!
前項で説明したように、望遠レンズでは圧縮効果を使った撮影ができます!
人が密集している写真などにも、この撮影方法が使われます。
引き寄せ効果でポートレートを撮影できる!
遠くの被写体を写真いっぱいに大きく写すことができます!
そのため、ポートレート撮影でも人気の画角であり、
85mm~135mm程度が人気のようです。
終わりに・・・
広角レンズと望遠レンズの違いについては、いかがでしたでしょうか?
どちらも素敵な効果を持っており、自分の目で見ることのできない不思議な世界を表現することができるため、ご予算と相談して、是非購入してみてくださいね!
最後に簡単なまとめをしましたので、ご覧ください。
それでは、本日はここまでとなります。
ご拝読いただき、ありがとうございました。
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カメラやレタッチのリンク集
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カメラの操作方法やレタッチの方法・Luminar4の解説をしております。