【カメラ設計者のひとりごと】APS-Cは買わない方がいい?フルサイズとの違いとカメラの選び方

カメラ

こんにちは!

PHOTO-TABI〜パパカメラ〜ブログを運営するだいだいです!  

カメラ好きが功を奏してカメラ設計者の仕事をしています。
仕事や趣味で学んだ内容を発信していくので、どうぞ見ていってください!

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本日はAPS-Cは買わないほうがいいのか?フルサイズとの違いについて技術的なお話を交えつつ、ご一緒に考えていきたいと思います!

カメラを初めて購入される方や買い替えを検討されてる方はぜひご覧ください。

子供や友人・彼氏彼女を撮影したくてカメラを検討しているんだけど、何がいいのかな?APS-Cって何かわからない。。。

初めてだとカメラ選びはとても難しいよね!APS-Cって何?っていうところから、フルサイズとの差、おすすめのカメラまで紹介していくね!

この記事がおすすめな方

・初めてのカメラ選びに悩んでいる方

・カメラを買いたいけどそこまで予算はかけられない方

・APS-Cとフルサイズの差について知りたい方

直接お話を聞きたい方は、よければInstagramからコメントorDMください。
可能な限りご相談にのります!(下の画像からInstagramに飛べます。)

はじめに

実際、初めてカメラを購入する方は、APS-Cにするかフルサイズにするか悩まれると思います。

決して安い買い物ではないため、今後も使うならフルサイズのがいいのかな?と思う方も多いかなと。

その気持ちもわかります。

私はコンデジ→APS-C→フルサイズを使っており、最終的に生涯の趣味と言えるほどハマっているので、最初からフルサイズを買っておけばよかったな〜と思うのが本音です。(最近フィルムカメラもいただきました。)

しかし、順番を得てきたからこそ、違いを理解できたり、どのような写真が撮りたいかが決まってきたりしたので、結果的に後悔はしておりません!

そんな私の体験談や、技術的な内容を加味しつつ、カメラの選び方についてお話ししていきます。

APS-Cとは?

まずAPS-Cとは何か?フルサイズとは何か?

その差から、性能にどの程度影響があるのかお伝えします。

APS-Cとはカメラ部品の一つ”イメージセンサー”のサイズを表します。ここから派生し、そのままカメラの種類を伝える言葉として使われます。

イメージセンサーは”光”を”電気”に変換するカメラの重要部品で、別名”CMOSセンサー”とも呼ばれます。写真品質の大部分がここで決まります。

APS-Cは、イメージセンサーの総面積がフルサイズの約1/2程度です。(APS-C : 約22.4mm × 15.0mm フルサイズ : 36mm × 24mm)

このイメージセンサーのサイズ差により、取り込める光の量に差がうまれ、解像度やノイズ感など様々な部分で品質の差が出てきます。

ただ、APS-Cだからあるメリットもあるので、目的に合わせてAPS-Cを検討しましょう!

APS-Cとフルサイズの比較

センサーサイズの差により、発生する違いはざっくりとこんな感じです!

フルサイズと比較するとその差は大きく感じますが、
スマホと比較するとイメージセンサーがかなり大きいので良い結果となります。

項目スマホAPS-Cフルサイズ
画角(焦点距離)フルサイズに対して約1.5倍
ボケ感
(画像処理により大)
ノイズ感
ダイナミックレンジ狭い広い
価格多機能のため高い安い高い
サイズ・重さ小さく軽い小さく軽い大きく重い
画素数高くすると
感度が悪くなる
高くしやすい
画質拡大すると悪い良いとても良い

詳細は次項でご説明します。

APS-Cのデメリット

APS-Cのデメリットです。

ボケ感

一般的にボケ感はフルサイズが有利です。

ただし、同じ画角・同じf値で比較した場合に限ります。

ボケ感はレンズの大きさ(有効口径)によりおおよそのボケ感の比較ができます。

有効口径は、焦点距離とf値によって決まり、計算式としては「焦点距離÷f値」で数値が大きい方がボケ感が大きくなります。(原理的な部分はいつか別記事にてご紹介したいと思います!)

そうすると、同じ画角にするためにはAPS-Cの焦点距離を短くする必要があるので、フルサイズの方がボケることになります。

※補足:APS-Cの場合、センサーサイズの影響で焦点距離が1.5倍になります(35mm換算)。そのため、焦点距離×1.5倍=フルサイズと同じ焦点距離になります。(必要な焦点距離に逆数の約0.67をかけた値がAPS-Cで買うべき焦点距離のイメージです。)

画素数

写真のディテール(解像度)はセンサーの画素数で決まります。

センサーサイズが大きいほど画素(ピクセル)をたくさん入れられるので、フルサイズの方が画素数が高いカメラが多くなります。

APS-Cで高画素のカメラもありますが、ピクセルサイズが小さい分ノイズやダイナミックレンジが非常に不利になるので要注意です。

ノイズ感(暗所・夜間の撮影に)

フルサイズの方がセンサーサイズが大きいので、ピクセルサイズを大きく取ることができます。

そうすると光を多く取り込めるので、ISO感度で無理やり明るさを上げなくても明るい写真が撮影できます。

ノイズの発生する原理やアナログノイズ・デジタルノイズに関してはまた別記事にてご紹介します!

ダイナミックレンジ

ダイナミックレンジもノイズと同様にピクセルサイズが大きいほど有利になります。

ダイナミックレンジとは、最も明るい部分と最もくらい部分の差をどれくらい表現できるか表す指標です。

ピクセルサイズが大きいほどわずかな光でも記録できるようになるので、フルサイズほどダイナミックレンジを取りやすい結果となります。

ダイナミックレンジに関する詳細は、別記事にてご紹介できたらと思います。

APS-Cのメリット

APS-Cのメリットです。

価格

APS-Cはフルサイズと比較すると価格が安く、手が届きやすいものが多いです。

レンズも安いため、たくさんの画角に挑戦したい方にはとても嬉しいですね!

ちなみに現在おすすめのCanonカメラボディだと、それぞれの上位品で2倍以上差が出てきています

APS-Cはフルサイズのレンズも付けられるので、もし将来フルサイズにするかも?と考えている方は先に購入するのもありかもしれません。(高いですが)

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サイズ・重さ

センササイズが小さい影響で、サイズ・重さが共にフルサイズより小さく軽くなります。

レンズ込みで500g程度だったりして、フルサイズの半分…とまではいきませんが、かなり軽いです!

気軽なお散歩カメラ・旅行カメラには選択肢の一つとしてありかと。

APS-Cの用途次第なメリット

APS-Cはフルサイズよりもセンササイズが小さいため、撮影できる画角もその分狭くなります。

その差はおよそ1.5〜1.6倍となり、レンズの焦点距離に1.5倍をかけることで画角の予測ができます。

例えば焦点距離50mmのレンズをフルサイズにつけると50mmのまま使えますが、APS-Cにつけると75mm相当になります。

この際、通常のリサイズと異なって、カメラの画素数をフルに使って撮影ができるので、画素数は下がりません。

つまり、遠くの被写体を高画素の状態で撮影できます!
この点、子供の運動会や野鳥観察など遠くの撮影をする場合にAPS-Cがメリットと言える点です。

ただ逆にいうと、焦点距離が強制的に1.5倍するので近くの写真は撮影しづらい(接写できるレンズが限られる)です。

これはメリットともデメリットとも取れるので用途次第のメリットとして紹介しました。

お子様の運動会や発表会、プロスポーツの撮影など距離がある場面では、望遠レンズも安く入手できるのでAPS-Cがおすすめです!

画質や性能にこだわるのであれば、フルサイズにしましょう!

おすすめのAPS-Cメーカー

独断と偏見で、私のおすすめするAPS-Cメーカーを2つご紹介します。
ひいき目かもしれませんので、あくまでご参考に。

富士フィルム(Fujifilm)

こちらはAPS-C専門のメーカーです。

というよりは、フィルムカメラでとても有名なメーカーですよね。

フルサイズは作っておりませんが、とても高品質なAPS-Cが発売されてます。

多くの人に愛されている理由は、色表現と外観にあります。

フィルムを感じさせる淡く美しい色合いと、フィルムカメラのようなレトロかわいいボディが魅力的。

私はフルサイズで検討していたので購入していませんが、次に買うならサブ機に富士フィルムにしたいなと思います!

娘が将来写真好きになったらプレゼントしようかな??笑


キャノン(Canon)

デジタルカメラメーカーの最大手。

カメラを検討する場合必ず候補に入るメーカーだと思います。

魅力は価格設定と豊富なレンズのラインナップ。

初心者向けの機種も低コストで多く出しており、中古市場も充実しているので、初心者でも購入しやすい環境が整っています。

色表現は鮮やかな色を得意としており、THEカメラという感じがします。

安定感は抜群なので初心者の選択肢としてはありかと!

余談ですが正式名称は”キヤノン”だそうですね!


私のカメラ遍歴

余談ですが私のカメラ遍歴です。

1代目:中学生の頃に旅行のビンゴで当たった小さなデジカメ

中学時代は使わず、高校でなんとなく写真を撮る日々。特に目的もなくイベントの時メインで使ってました。

2代目:大学の頃に買ったpower-shot SX50

大学になると旅行や交流関係も増え、写真に興味を持つように。

バイト代でコンデジを買って、月とか風景を撮ってました。

3代目:社会人で買ったEOS kiss x8i

彼女の写真をちゃんと残したいなーと思い始めた社会人1年目。

とりあえず趣味程度なのでAPS-Cでいいかな?と思ってたら沼の始まりでした。

4代目:相棒EOS RP

彼女が嫁になりました。

より一層写真を綺麗に残したくなり、手を出してしまったフルサイズ機。

ポートレート用単焦点にも手を出し、着実に沼にハマってる感触が。

5代目:子供が生まれてから買ったEOS R6 markII

子供が生まれ、RP購入から5年経つのを言い訳に手を出したこれからの相棒。

確実にカメラ沼にハマっていることを実感。

という経緯でカメラを趣味にしています。
そして現在はフィルムカメラをたまに使用してカメラ屋さんで現像中。

実際に安価なデジカメからフルサイズ機まで使用していますが、思い返すといらなかった機種はない印象です。あえて言うなら、レンズ交換の出来ないコンデジ(2代目 power-shot)の時に、APS-Cを買っておけばよかったなと感じます。

ただ、コンデジは安く軽くレンズ交換も不要でデジタルズームができ、優秀なのでカメラにハマるきっかけになったかなと思います。

とはいえ、記憶そのままで過去に戻れるなら、きっとフルサイズ機から始めるでしょう。

今後娘が成長し、写真が趣味になったらFujifilmのAPS-C機をプレゼントしたいなと思います。
私が使いたいだけですが…笑

まとめ

以上が、APS-Cとフルサイズの違いに関する説明でした!

まとめ

・APS-Cはフルサイズと比較して暗所やボケ感・画質で劣る。(スマホ比較だと逆転)

・APS-Cは軽くてコンパクトなので気軽に持ち運べ、価格も購入がしやすい。

・遠くが取りやすいのでパパママのデビューカメラにはぴったり!

・それでも性能が一番。将来的には本格的に。という方はフルサイズにしよう!

カメラは上には上があり、沼り続けると破産してしまうのでお小遣いと相談しながらご検討ください!

1番大切なのは、写真が好きで楽しくて、カメラを持ち歩くことだと思います。

飽きずに使うコツは、“外観や色合い・性能なんでもいいのでお気に入りのカメラを持つことだと思うので、ぜひ自分に合うカメラを見つけてくださいね!

一緒にカメラライフを楽しみましょう!

それではご拝読ありがとうございました。

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